(※これは2010年10月13日のブログからの転載です)
小学生の頃、
先生が無造作に消した 黒板を見てると、
そこに残ったチョークの粉でできた黒板消しが走った跡(模様)が、
何かの絵に見えた。
うねりが大きい嵐の海の様に、
ある時は怪獣の顔の様に、
またある時は、得体の知れない踊りをしている人間の様に、
どれも動いている様に見えた。
授業の内容より、それを見ながら想像するのが好きだった。
まだあの頃は、道路も舗装が完璧で無かった。
そこら中で、工事をしていたから、
角張った山石がゴロゴロ転がっていた。
帰り道、石ころを拾って眺めてた。
仮面ライダーのオートバイに見えるもの、
車に見えるもの、
ジェット機に見えるもの、色々あった。
よくそれで遊んだ。
特に気に入った石ころは、宝物の様に家まで持って帰った。
いつからだろう?
そういう全く意味の無いものに、
楽しい想像力が湧かなくなったのは・・・・。
想像すること、それは楽しさであり、それは幸せなことだと思う。
知らない誰かが作った物が溢れている今、
余りにも完成された物に心が奪われ過ぎである。
他の誰かが何かをしなければ、
自分が楽しくなれないなんてつまらない。
何ごとも遅いことは無い。
今からでも、あの頃の感性、想像力を自分の心に甦らそうと感じている。
そして最近、何気ないものに心が喜ぶことがある。
まだまだ、人生は面白くなるはずだ。