逆子になる理由は不明です。
逆子になる理由は医学的に不明らしいです。
正直私も分かりません。
でも、どんなことにも何らかの理由はあるはずです。
私は逆子治療にみえるお母さんに、
「赤ちゃんにもいろいろ都合あるからね。そんなに焦らないことだよ。」
ってよく話します。
赤ちゃん(胎児)と言っても一人の人間です。我々の都合だけで考えてはいけないと思います。
私は、
「お腹の中で、赤ちゃんなりに何か事情があって逆子の状態を故意に選んでいる。
赤ちゃんがその何かの事情を解決したら、元の安定した位置に戻るはず。」
と考えています。
そのため、「焦らずに待つ」という気持ちの余裕が我々(お母さんや治療家)には要ると思います。
もし、この仮説のように故意に選んでいたら?
もし先の仮説のように
胎児(赤ちゃん)に何らかの都合があり、故意に逆子の状態を選んでいるとしたら?
そこにはどんな意味があるのでしょう。
逆子になった意味を考えずにお母さんが、「早く動いて!早く元に戻って!」
と思いながら、逆子体操やお灸を一生懸命にしているとき、お腹の中では、
「ねえねえ、ちょっと待ってよ。こっちにも色々事情があるんだよ。
そちらの都合だけで、考えられても困るよ!
ましてや、『早く動け、戻れ』なんて命令されたら素直に動けないな~。
それよりも、ドンと構えてボク(私)を信じて待っていてよ。」
って、赤ちゃんは思っていると想像できませんか?
何事も意味がわからず闇雲に焦って行動しても望む結果は得られません。
それよりもこの仮説のように解釈して
「きっと逆子には何か意味があることなのだろう」と考えた方が、少なくても焦りの気持ちが小さくはなりませんか?
捉え方を変えただけで焦りが減れば、それだけでも儲けものですよ。
逆子はお母さんへのメッセージ?
逆子の意味は、ひょっとしたら赤ちゃんからお母さんへのメッセージであるのかもしれません。
お腹の中の赤ちゃんは、喋ることも泣くこともできません。
自分の意思を伝えるには、お腹の中でバタバタと動くしかないのです。
もし、強く意思を伝えたいと思ったなら、逆子の状態になることを選ぶかもしれません。
その伝えたいメッセージとは、
「ねえねえ、お母さん、もっと心を楽にしていいよ。そんなに無理をしないでいいよ、
そんなにがんばらなくてもいいよ、なんも心配しなくてもいいよ。
お母さんのマイペースで充分だよ、きっと上手くいくから大丈夫だよ。」
っていうものかもしれません。
妊娠中、赤ちゃんとお母さんは24時間常に一緒にいます。
このことは、たとえ言葉が分からなくてもお母さんの感情(気)を通じて、
お腹の赤ちゃんには喜びはもちろん悩みや不安といったストレスも全て伝わっていますよ。
赤ちゃんには、なにも隠すことはできないのです。嘘はつけないのです。
お母さんがハッピーだとお腹の赤ちゃんも嬉しい
特に初めてお母さんになる人なら大ない小なり悩みや不安はあると思います。
もし、これからの子育てや生活、仕事など様々な不安や心配がお母さんにあるのなら、そのことに対してのメッセージかもしれません。
現に当院でお母さんのお悩みやストレスを解消するようにお話をして、お母さんの気持ちが徐々にほぐれてくると、まだ鍼灸治療をしていないのにお腹がいつもより激しく動き出すことがよく起こります。
まるで「そうそう、そうだよ。」とお腹の赤ちゃんが訴えるように動きます。
こんなとき、
「お腹の外での会話を全て赤ちゃんも聞いているんだなぁ~」
と素直に感じてもらえると思います。(多くのお母さんが凄く驚かれます。)
いつも言うように「気」は感情でありエネルギーです。
お母さんの気持ちが楽な方が、より良いエネルギーを母体や赤ちゃんに流すことになりますから赤ちゃんも嬉しいと思います。
だから私は
「お母さんがハッピーでいることが、赤ちゃんも嬉しいんですよ。
あまり悩まず、まずはお母さんの心を楽にしましょう。」
とお話しします。
以上のことは、あくまでも気の概念と私の臨床経験を基に個人的な考えを書いたものですので、何ら医学的根拠はありません。
しかし、あなた(お母さん)が、赤ちゃんの立場ならどう思いますか?
今のご自分の状況を素直に振り返り、お子さんが逆子なっている意味の答えをご自分なりに考えてみるのもいいと思いますよ。
私が治療するときの意識
私が逆子治療するとき、お腹の赤ちゃんに次のような事を心の中で語りかけています。
「動きたくなったら動いてね。それまで待つからね。
焦らなくていいよ。こちらに気を使わなくていいよ。
あなたにもきっと何か都合があるんだから、それが済んでからでいいよ。」
って感じです。
実際にはこんなに長く語れませんが、この様な気持ちで治療をしています。
私は、「魂はある」と思っています。
その魂こそが我々の生命の源であり心が存在する場所である、と思っています。
ゆえにお腹の赤ちゃんの身体はまだ完成していなくても、赤ちゃんの魂は既にこの世に存在し、心はお腹の外のことを知り感じることは出来ると思います。
だから、たとえ胎児であっても一人の人間であり、この一人の人間の尊厳を自分と同じように大切にしないといけない、と私は思います。
そして、大切にするとは、信じること、あるがままを無条件に受け入れること、つまり愛することです。
誰だって信じてもらったら嬉しいでしょう。
自分のことを大切にしてもらえたら幸せじゃないですか。
胎児(赤ちゃん)だって同じ、あるがままを愛されたらとっても嬉しいのです。
お母さんの意識も変えてみませんか?
お母さんもお灸や体操をするとき、
「お母さんは、あなたを愛してますよ。
あなたには、あなたの事情があるんでしょう。
だから、あなたはあなたを大切に、あなたのペースでいいからね。
もし元に戻るのを手伝って欲しいなら、お灸や体操で手伝うからね。
私も自分の心を大切にして楽しく過ごすからね。」
って具合に語ってみてはどうでしょうか?
お母さんにこんな風に言われたら、きっと赤ちゃんは嬉しいと思いますよ。
お母さん自身も、逆子を治そうと焦っている頃と比べれば気持ちは楽になりませんか?
そして母親として一回り成長した感じがしませんか?
この心の余裕は、母体にも赤ちゃんにも良い影響を与えるのです。
お灸や体操、治療はきっと今までより効果的になりますよ。
事実、当院に治療にみえたお母さんに以上のことをお話して治療をすると、不思議と赤ちゃんは動いてくれます。
特に頑張って体操していたお母さん達は、すごく驚きますね。