赦しは人間の真の力(愛)であり心の解放である

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(※これは2013年10月01日のブログ記事の転載です)

 

ガマンではない

「赦し」とは、心の優しさであり、心の余裕、懐の大きさ、
そして、愛であり強さです。

赦しと聞くと多くの人は、自分の気持ちを押し殺し痩せガマンする
ことである、と捉えがちですが、決して自分に無理を強いるガマン
ではありません。

赦しをするには、以下のことを理解することが必要です。

それは、
①人間は誰もが欠点や弱いところがあること。
②その欠点や弱さは、これからの成長の伸びしろであり決して悪い
事ではないということ。
③そして人間は誰もが日々成長し続けていて弱さを克服することが
できること。

これらを理解して自分や他者を赦すことです。

 

赦しは、まずは自分から行うこと

何事も赦さないという生き方は、心がとても苦しい生き方なのです。
自分を不幸にしていることなのです。

幸せに生きたいのなら「赦さない!」という何事も責める生き方を
止めなければならないのです。

でもいきなり他者を赦すことはできません。
赦しは、まずは自分から行わなければなりません。

なぜなら自分を赦せない人は、決して他人を赦すことができないか
らです。

当院では実際にお話をしながら徐々に赦しが行えるようにお手伝い
をするのですが、ココでは自分で赦しが出来るように一番大切な①
の要点を以下に書いておきます。

(当院の患者様なら既に私の話を聞いてみえますので理解し易いと
思いますが、そうでないと解り辛いと思います。その点はご了承
下さい。)

 

まずはじめに、自分が弱いことを認めることです。

「私は弱い人間なんだ。それを隠して虚栄心で生きてきたんだ。」
「他人を見下したり、差別したり、馬鹿にしてきた酷い人間なんだ。」

表現は違えど多かれ少なかれ、これらのように自分の奥底にある
自分が隠してきた弱く小さい自分に気づきそんな弱さを認める
ことです。

そして、「人間なんだから弱くても仕方ないんだ。」
と認めることです。

実は、自分の中にある卑怯で醜い自分、弱い自分を正直に認めるこ
とができたとき、背伸びをしてきた自分、今ままで背負ってき罪悪
感という重荷を下ろすことがでるのです。

 

弱い自分を切り離すことは誰もできません。

次に
今まで弱く嫌な自分を切り離さずに一緒に生きてきたことを
思い出して下さい。

自分の一部である弱い自分を切り離すことは誰もできません。

光と影、自分の中の強い面と弱い面は表裏一体なのです。
弱い面があるから、自分の中のどういうことが強く良い面が
判るのです。

弱い面は決して悪い面ではないのです。
自分の中を知るためにあるのです。

だから決して切り離すことはできないのです。

また、弱い面はこれからの成長する伸びしろでもあるのです。
忌み嫌う面ではないのです。
誰もが自分の弱い面を持ち一緒に生きてきたのです。
そしてこれからも続くのです。

 

自分の中にある真の強さ、やさしさ

実は、この様に弱い自分と一緒に生きてきたことこそ、
人間としてとても素晴らしいことなのです。

本当に弱いのなら、
自分の嫌な面と一緒になんて生きることはできません。
もうとっくに押し潰れています。

でも、こうしてこの私の文章を読んでいるということは、
大変苦しいこともあったと思いますが、今の今まで潰れずに生きて
きたと言うことです。

こうして今生きているということが、
弱く嫌いな自分を辛抱強く背負って生きてきた証なのです。

ここで本当に気づいて欲しいのは、
多くの苦しみを背負い続けてきた力こそが、自分の中にある真の強
さだ、やさしさだということです。

悩みも劣等感も罪悪感も何もなく、
他人から羨ましがられ評価されることばかりなら
易々と生きて来られたでしょう。

でも自分を責め、自分を騙し、不安を抱き、
それらを心の奥底の押さえ込んだまま生きることは苦しいのです。

その苦しさを抱えて耐えて生き続けてきたことこそが
本当の強さ、やさしさなのです。

だから、決して自分を責める必要はないのです。

むしろ「よくぞ、ここまで生きてきた。」と自分を認め、
本気で褒めることです。

自分自身に堂々と「ありがとう」と感謝してください。

 

良いところも、嫌いなところも全ての自分を受け入れたこと

もしこの様に自分を認め、赦すことができたなら
心がホッとします。
そう、心の芯から楽になるのを感じます。

もう虚栄心を持って生きなくていい、
虚勢を張らなくていいことに気づき心の開放を感じるはずです。

これが自分を受け入れたということです。
良いところも、嫌いなところも全ての自分を受け入れたこと
なのです。

そして自分の中にある真の強さ、やさしさ、心の器の大きさに
気づいたことなのです。

闇雲にガマンするのではなく、
自分を理解することで自然に心から赦したことなのです。

見ないようにしているだけで自分の弱さ(劣等感や罪悪感)に
気づいていない人はいません。

多くの人が、虚勢を張って他人には判らないように振舞ったりして
生きています。

でも、いつまでも自分を騙すことはできません。
自分が自分の弱さを認め赦さない限り心の解放はなく、人生は前へ
に進めません。

いつか本当に自分を認め赦すことが出来たとき、
自分の中にある真の強さ、本当の力に気づくのです。

(尚、②、③は読んだままですので省略します。)

 

硬くなっていた心の解放

上記の様に自分に対して赦すことが出来たら、他者に対してもでき
ます。

皆、同じ人間なのです。
自分と同じ人間なのです。
誰の中にも弱く未熟な面があるのです。
間違いや過ちは犯します。
でも責める必要はないのです。
誰だって成長ています、いつか必ず変わっていくのです。
そこを信じて赦すことです。

赦しとは、弱い自分を隠し続けることで硬くなっていた心の解放です。

自分や他者を責めるくだらない価値観にこだわらないということ、
何事にもいつまでも執着しないということです。

 

赦しこそが人間が持つ真の力(愛)

人生は、連綿と続く”今という一瞬”の時間の積み重ねであり、
その流れは止まりません。

たとえ1分前のことでも、
起こったことは全てもう過ぎてしまったこと(過去)なのです。

あるがままを受け止め、そして手放す(流す)ことです。

そして、常にこれから(未来)を信じて、移り行く”今という一瞬”
に心を合わせ、内なる平和を感じ、自分の中の本当の力を信頼し
幸せな人生を自ら創ることができるのです。

赦しこそは心の優しさ・豊かさ・強さという人間が持つ
真の力(愛)であり、心の解放・自由を得る方法なのです。

 

<お願い>
私のブログは「治療中の会話の中で重要な部分だけでも後から思い出せる様にして欲しい」という患者様からのご要望が元で書き始めたものです。
従ってこれは会話の一部分の要約であり、お悩みの内容や会話中の質疑応答などは殆ど省略されています。
そのため、このテーマについて全く私と会話をしたことが無い人が読んだ場合、意味が通じず誤解を与えることもあると思います。
何卒、その点をご了承の上お読み頂けると幸いです。

 

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