私は鍼灸師です。
私の鍼灸治療は、髪の毛ほどの太さ(直径0.18㎜)のステンレス製のたった1本の鍼と米粒の半分の大きさのモグサでお灸をするだけのものです。
それでも患者さんは良くなってくれます。
でも鍼とお灸が治す訳ではありません。
鍼とお灸は、身体を巡る気の滞りを直すための単なる道具に過ぎません。
身体を治すのは、患者さん自身が持っている生命(いのち・魂)、そこから与えられる気という生命エネルギーが治すのです。
私は、生命(いのち・魂)偉大さと強さを信じているからこそ、たった1本の鍼と僅かなモグサのお灸で治療ができるのです。
もし私が生命の偉大さと強さを信じていなかったら、難病の潰瘍性大腸炎、クローン病、関節リウマチ、etc、鎮痛剤が効かない痛みの線維筋痛症、末期ガンの人の苦痛、原因不明で病名が付かない症状の人を治療するなんて怖くて出来ません。
そりゃそうでしょ、よく考えてください。
これだけ科学と医学が発達したのに治せない病気を、なぜ、鍼とモグサだけで治せるのですか? 今の科学の常識、医学の常識からすれば絶対にありえないことですよ。
現に、科学を信望する医療関係者や一般の人、ときに同じ鍼灸師からも信じてもらえず、時にはバカにされることも正直ありますが、ある意味それは仕方のないことと私も受け入れています。
でもね、私が患者さんの中の本当の力(生命)の偉大さ強さを信じて、心を癒すこと併用しながら気を調える鍼灸治療をコツコツ続ければ、不思議とちゃんと良くなってゆくのです。
例え完全に良くならなくても症状が緩和してゆくのです。
この様なことを鍼灸師として何度も見てきたからこそ多くの人には理解されなくても私は生命(いのち)の偉大さ強さ、そして心の力を信じざるを得ないのです。
だから私は、良くなった患者さんに
「鍼や灸が治したのではありません。あなたの中にある本当の力が治したのですよ。鍼や灸はその力が発揮できるように手助けしただけです。
だからこれからはご自分の中にある本当の力、生命(いのち)の偉大さ強さを信じて人生を楽しんでください。」
と必ず言うのです。
(もちろん100人中100人が良くなるわけではありません。様々な理由でご期待に応えられないときもあります。)
※:長いので次の「幸いにも「なぜ気が滞るのか?」に気づけてよかった」に続きます。