小児鍼って何?
岐阜の人で小児鍼と聞いてどんな鍼かご存知の方は少ないと思います。
私も鍼灸学校に入ってから知りましたので、子供の頃受けてた経験はありません。
でも、関西の方では、経験されている人は多いようです。
小児鍼っていうのは、文字通り小児にする鍼のことです。
疳の虫をはじめ、夜尿症、便秘、下痢、小児喘息、など小児の病気に対応します。
でも、大人にする鍼と違い、刺したりしません。
専用の刺さない鍼で、皮膚を軽く擦ったり、触るだけなんです。
決して怖いものでなく、当然、痛くもないです。
皮膚をマッサージするようなものなので、気持ち良くて喜ぶ子が多いですよ。
※これは「ばち鍼」という小児鍼です。
ヘラ状の部分で軽く摩ります。
※これは「銀製の鍉鍼(ていしん)」という小児鍼です。
これもヘラ状の部分で摩り、尖っている方は皮膚に軽く押し当てます。
なぜ、刺さないのかと言うと
この世に生まれたばかり赤ちゃんは、我々大人と比べて人生経験が殆どありません。
ということは、
ストレスは少なく負の感情も少ないので、気の流れの滞りであるツボ(経穴)が出来上がってはいません。
このことに加えて、赤ちゃんの身体は成人と違いもの凄い勢いで成長しています。
つまり
た目のか弱さとは反対に、その内側の生命力(気)は非常に強くスムーズに身体を巡っているのです。
だから、ほんの軽い刺激でも気の滞りは解消されて身体は良い方に反応してくれるからです。
治療はシンプル、アッという間に終わります
治療時間は2~3分間ぐらいです。
顔や頭、手足、お腹、背中をコチョ、コチョ、コチョ・・・、と、くすぐるように鍼で摩るだけです。
私の治療を見ているほとんどのお母さんが、「えっ!たったこれだけ?」と必ず思うはずです。
とっても不思議ですが、それでも充分に効いてくれます。
適応年齢は、乳児から5、6歳児ぐらいまでが一般的です。
ただ、当院では一部例外的に小学生の子にも小児鍼をします。
(小学校に入学するくらいの子からツボも形成されていますので大人と同じ治療をします。)
赤ちゃんがぐずったり、夜なかなか眠らないときは
赤ちゃんがぐずって夜なかなか眠らないときは、まだ完成していない赤ちゃんの気の流れ(経絡)の乱れが原因かもしれません。
私達大人も「気分が悪い」ときは、イライラしたり夜眠れませんよね。
気分が悪いとは、気(エネルギー、生命力)の配分が悪いということなんです。
気(エネルギー)の配分が悪いと身体は重く、気持ちも楽しくないですよね。
だから心身に余裕が無いためちょっとした事にもイライラするし、なかなか眠れません。
このことは赤ちゃんも同じです。
ぐずっているとは、気分が悪い=気の配分(気の流れ)が悪いことを周りの大人に訴えているだけなのです。
小児鍼で、コチョコチョと優しく触ってあげて身体を流れる気の乱れを調えてあげると、赤ちゃんは肉体的にも精神的にも気持ち良くなります。
すると、ぐずりや夜泣き、疳の虫が治まり、元の素直な可愛いい赤ちゃんに戻ってくれますよ。
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