【臨床例】過敏性腸症候群

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【臨床例】学生生活に支障あり(過敏性腸症候群)

Kさん 10代後半 男性 (初診:2020/06/27)

 

症状と経緯

  • 緊張することがあるとお腹が痛くなりトイレに行くことが増える。
  • 下痢、便秘もする。
  • オナラがよく出る。人前でもガマンできない。
  • 学生生活に支障あり。

高校1年の後半ごろから徐々に出て約3年間続いている。

子供のころから便秘気味でトイレが長かった。

半年前から漢方薬を服用したが変化なし。鍼灸は初めて。

 

治療

鍼灸とカウンセリングを併用。

カウンセリングでは、心と体の関係を説明し心を楽にする考え方等を話した。

自宅では、指定した経穴に爪楊枝で刺激をする方法でセルフケアをしてもらった。

 

使用した主な経穴

百会、手三里、孔最、中渚、復溜、曲泉、陰谷など

(脈診に合わせて選穴しています。)

 

治療経緯と結果

初回から2回目までの間、上記の症状が出なかった。
その後、約1週間に1回ペースで通ってもらったが症状は出なかった。

第4回目と5回目の間は10日間あり、その9日目に緊張する状況があった。
以前ならその状況のとき必ず症状が出ていたが、今回は無事、何事もなく過ごせた。

この経験をしたKさんは「自信を持つことができた。もう不安はないです。」とおっしゃたので、5回目(7/23)の治療を最後とし様子をみてもらうことになった。

 

考察

Kさんと話していて感じたのですが、Kさんは理解力が高い子だなと思いました。
終始私の話に興味を持ちまじめに聞いてくれました。

また、まだ10代という若さ、大人と違い既成概念に捕らわれることも少ないため、心と体の関係を抵抗なく素直に理解できたと思います。

その結果、思った以上に早く自分で心のコントロールができるようになり、症状の改善に繋がったのだと思います。

 

【お願い】

これは患者様の許可を得て書いた一症例です。
同じような病気・症状でも全ての方が、この様な経過で良くなることを保障するものではありません。
何故なら症状の改善や緩解には、患者様の意識・心の変化が大きく関わるからです。
その点をご理解の上、お読みください。

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