経絡について

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ここでは経絡について一般的なことを解説します。

経絡とは、

経絡とは、肉体を流れる気のルート、道筋のことです。

そして経絡は、経脈絡脈と言う2種類のルートを意味しています。

経脈は、肉体を縦方向に走るルートのことです。

それに対し絡脈は、経脈と経脈を繋ぐルートのことで肉体を横方向に走ると思ってください。

 

経脈の名前は、臓腑の名前

経脈は全部で12本あります。(左右で24本です)

そして、それぞれの経脈に六臓六腑の名前がついているのです。

その正式な呼び名は、

①手の太陰肺経   (金)
②手の陽明大腸経  (金)
③足の陽明胃経   (土)
④足の太陰脾経   (土)
⑤手の少陰心経   (君火)
⑥手の太陽小腸経  (君火)
⑦足の太陽膀胱経  (水)
⑧足の少陰腎経   (水)
⑨手の厥陰心包経  (相火)
⑩手の少陽三焦経  (相火)
⑪足の少陽胆経   (木)
⑫足の厥陰肝経   (木)

と言います。

私の臨床例に腎経や肝経、大腸経といった言葉が出てきますが、これは正確には経脈という事になります。

しかし便宜上、この12本の経脈を経絡と呼んでます。

このように経絡には、臓器の名前が付いていますから、やはり名前が付いている臓器の状態に多少かかわります。

因みに上記の( )の中が、経絡の五行の性質を表しています。

 

経絡の乱れイコール対応する臓器の病ではないです

経絡名に対応する臓器に多少関わるといっても、その乱れている経絡によって、対応する臓器が直に影響を受け悪くなっていると言うものではありません。

例えば、脈診により肝経が乱れいたことが分かっても、単純に肝臓に病が起こっていることを意味している訳ではありません。

それは、経絡には陰陽五行の性質があり、陰陽五行的に十二経絡がお互いに影響し合っているからなんです。

その為、一つの経絡が乱れれば他にも何らかの影響が出ます。

 

だから、
単純に乱れている経絡に対応する臓器が直に悪くなるのでなく、何らかの原因で弱点となっている部位や臓器に負担がかかりそこに症状が出るのです。

 

尚、陰陽五行の関係についての複雑な絡み合いは、ここでは省略します。

 

臨床的な例として、

臨床的な例として、肝経が乱れていることで首や肩に症状が出ることもあります。

この場合、その首や肩の症状を治す為に肝経を調えることをします。

 

別の例では、肺経を調えることで肝臓の病が良くなって行くこともあります。

解剖学的には肺と肝は全く異なる臓器ですが、経絡の立場から見るとお互いに影響し合っていて、肺の経絡を調えることで肝臓を治すことになります。

 

但し、これらは例であり首や肩の症状イコール肝経ではありません。
他の経絡が原因で首や肩の症状が出ることも、もちろんあります。
肝臓の病についても同様で、単純に肝経を調えるだけで良くなるとは言えません。

 

この様に、症状と乱れている経絡とが必ずしも一致しているとは限りません。

そのため当院の経絡治療では、何度も脈診で乱れている経絡を確かめながら、鍼をして経絡のバランスを調えて行きます。

 

 

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